デトロイト美術館の奇跡

この本を読んで旅情をそそられた。

「デトロイト美術館の奇跡」by原田マハ

財政破綻に陥ったデトロイト市が美術館にある絵画などを売却しようとしたことがあるそうだ。

それを救った奇跡の一手とは？

デトロイト美術館を愛する市民、コレクター、キュレーター3人の美術館との関わりを軸に紡がれるストーリー。

不可能を可能にするストーリーは大好きだし、美術館の美術品の紹介もためになる。

デトロイトというと、これまでアメリカに行った時に何度もトランジットで立ち寄ったが、実際に街を歩いたことはない。

デトロイト美術館の存在も知らなかったし、全米でも屈指の美術館であることももちろん知らなかった。

この本を読んでどうしても行きたくなった。

写真は美術館のサイトからお借りしています。

原田マハさんの本は『楽園のカンヴァス』が大変面白く、以来新刊を見つけるとは読んでいる。

しかし、『楽園のカンヴァス』があまりに面白すぎて、次になかなか魅せられる作品がなかった。

本書は僅か130ページの短編だから、1時間もあれば読破できる。だが、短い中に小さな驚きと感動が詰まっている。

久々の小さなヒットだろう。