地曳いく子さんの新刊「買う幸福」(小学館刊)を読んだ。
地曳さんといえば多くの女性誌のスタイリストとして活躍。数年前に出版した「服を買うなら捨てなさい」がベストセラーになり、断捨離ブームもあって有名になった方。
本書は「服を買うなら捨てなさい」の延長線上にある考え方の本ながら、タイトルが「買う」ほうに触れているためやや新しさが感じられる。
というよりも女性の多くは断捨離より買い物が好き。断捨離も大事だが、やはり買い物もしたい。この本のタイトルを見れば何となく楽しくなるのが売りなのだと思う。
ただし、一着買ったら一着は捨てる。ではなくて、一着買ったら三着捨てたくなるような良いものを買おうというのが本書の主旨である。
ではそんな良いものを買うにはどうすればよいのか。
面白いのが、”清水買い”VS”衝動買い”という考え方。
高くて質のいいものが”清水買い”、お値段は手頃だけれどなかなかの優れものを”衝動買い”として見開きで比較している。
たとえば白Tなら清水買いがフェラガモ、衝動買いがユニクロU。
ネタバレになるのでこれだけにするが、こんな比較がなかなか面白い。
要は清水買いと衝動買いを上手に使い分けてコスパのいいおしゃれをすることを勧めている。
私的にはこれを読んで知らないブランド情報が分かるのが収穫大だった。
本書は160ページあまりで活字も多くないので、すらっと読める。暑苦しさは全くなし。
他にもおしゃれのノウハウや情報が書いてあり、役立つ部分があると思う。