「あちらにいる鬼」
2019年 06月 23日
阿波女の根性だと感じました。
荒野さんは寂聴が亡くなってから書くと思ってましたが、生きてるうちに書きましたねぇ。
しかも寂聴に聞きに行き、出来たら絶賛させる。
荒野さん、いや、光晴夫人の勝利なのかもしれないと感じましたよ。
歴史は長い時間をかけて繋がってますね。
岡本かの子の自伝を書いたものがとても好きです。
読んでいると、なぜだかすっきりしてきます。
この小説の経緯は知っていました。みんな、すごい
ですね。
寂聴さんの器の大きさのなかにみんな収まって
しまったのかもしれません。
そうですねえ。普通は寂聴さんが亡くなってから書くでしょうね。でも、生前に書かれているのが逆に興味を呼びます。
またそれを絶賛する寂聴さんもあっぱれです。
光晴さんを巡る3人(寂聴さん、光晴夫人、荒野さん)の関係は決してドライなものだったとは思えませんが、筆致は湿っぽくなくて素晴らしいと思いました。
年月のなせる技なのか、3人の女性ができているのか?
素晴らしい女性達にこれだけ愛された井上光晴は幸せものだと思いました。
「かの子繚乱」ですね。
まだ読んでいないのて読みたいと思います。すっきりしたいですもの(笑)
「あちらにいる鬼」はすごい小説だと思いました。
私の読書は連鎖していくので、他の荒野さんの作品や寂聴さんの作品を読んでみることになると思います。
そうですね。一般的な男女の三角関係とはちょっと違います。
でも、瀬戸内さんが出家してまで恋愛関係を断ち切ろうとしたのは相当相手が好きだったからです。そう感じました。
であれば絶対おすすめです。
以前に読まれた瀬戸内晴美の小説に登場する不倫相手が井上光晴氏だったとは。そしてその娘さんの小説に井上氏の奥様を含めた三角関係が描かれる。
面白いです。