本屋で見かけるとつい買ってしまう雑誌、それが『Ku:nel』(マガジンハウス刊)です。
この雑誌、突然かわりましたね。びっくりです。
昨年だったか、一昨年だったか、マガジンハウスはそれまで違う内容の雑誌だった『Ku:nel』を50歳以上のシニア女性を対象とした雑誌にリニューアルしました。
編集長は長年『anan』の名物編集長だった淀川美代子さん。イメージキャラクターに女優の小林麻美さんを起用。
かつて、『anan』のトップモデルだった甲田益也子さんなども登場していました。
狙いはアラフィフ、アラカンに突入したかつての『anan』読者を取り込むこと。
しかし、初手にはよく言えばあまりにも内容が飛びすぎているというか、正直なところ、昔のおしゃれコンセプトに年をとったモデルさんを押し込めて痛々しいばかりで、売れ行きは散々だったと推測します。
その昔、雑誌編集者だったので、よく分かるのですが、このままでは廃刊になるという危機感を持って、編集部では討議が重ねられたはずです。
前号です。イメージキャラクターが小林麻美さんからモデルの亜希さんに変わりました。
ここでちょっと落ち着いたかな。でも売り上げには繋がらなかったと思います。
同じ頃、別冊として「フランス人のおしゃれサンプル」と題して、時間をかけて取材してきたバリの素敵なマダム達のスナップ写真を掲載したところ、これが好評だった。
それならばこの路線で行こうと方向転換した今月号はアラフォー以上のヘアースタイル特集。
「髪を切ったら良くなった」
「髪を染めないでシルバーヘアーにしたらおしゃれになった」
の2点が特集のポイント。
印象を決める上で洋服以上に影響を持つヘアースタイル。
たくさんの人が登場して髪型を変えたりシルバーヘアーにしたらいかに自分とライフスタイルが変わったかを熱く語っています。
年齢を重ねると悩みの一つになる髪のダメージや薄毛に対する方策も出ています。
やっと、読める雑誌になったかも。かつての熱心なanan読者としては頑張って欲しい雑誌です。