
「ありのままの私」(安冨歩著 ぴあ刊)を読んだ。
著者の安冨歩さんは東京大学東洋文化研究所教授。
れっきとした男性だが、女性装(女装ではない)をしている。
きっかけはウエストが細く、メンズのズボンが合わなかったりしたことから、レディスのウェアを着たらぴったり、しっくりきたこと。
2013年頃から女物を着るようになり、2014年からは完全な女性装になり、それに伴って髪を染めたりメイクをするようになる。
ただし、安冨さんはおカマとかゲイではなく、トランスジェンダーなのだという。
恋愛対象はあくまでも女性。つれあいも女性。つれあいの方が安冨さんに女性装を勧めたりしている。

なんとも変わっていて、理解に苦しむ向きも多いとは思うが、なんとなくわかる部分もある。
つまり、服装で何が自分にとって快適で、自分らしくいられるかと考えた時、安冨さんには女物を着ることだったのだ。
マイスタイル=女性装
安冨さんによれば、「自分自身でないもののフリ」をすることは「すべての暴力の根源」とか。
「自分から離れると、人は醜くなる、自分自身に立ち戻ると、美しくなる。美しさとは勇気」
ファッションだけではなくすべての自分のライフスタイルを見直す場合、相当大胆な発想をしなくてはと考えさせてくれる本だ。
この本はすでに2年前に出版されているが、全然知らなかった。
読書家の後輩から教えられた一冊である。
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