白洲正子のおしゃれ
2016年 12月 29日

白洲正子のおしゃれー心を磨く88の言葉」(牧山桂子著 新潮社刊)を読んだ。
言わずと知れた白洲次郎氏の夫人にして、書画骨董、絵画、着物・・・の目利きとして知られる白洲正子。
おしゃれに対しても一過言を持っており、88の名言が収められている。
主に着物だが、衣装の写真もたくさんある。

洋服もなかなかにおしゃれ。

素材がなんとなく和服っぽいけど。
響いてきた言葉としては、
「ほんとうのお洒落とは、ちょっと見には平凡で目立たないくせに、どこか人に違って見える人の事をいうのです」
「人によって好きな色はいろいろあるだろうが、日本人全体としては藍にとどめを刺すと思う」
「無地の面白さ、ーこれがおしゃれの最高です」
「どこかひとところぬけているというのが、おしゃれの原則だと私は思う」
「身につくというのは、ふだん着に着ることです。意識しないで、自然に着ることです」
あまり、抜粋するとネタバレになるのでこの辺で。
著者の牧山桂子さんは白洲正子さんのお嬢さん。
正子は牧山さんにほとんどおしゃれについては話さなかったが、本当に気に入っているものはどこで買ったの、誰が持ってきたの、ぶつぶつとつぶやいていたとか。
机上で勉強してもものは身につかないというのが正子の信条。お嬢さんにさえおしゃれの極意を教えなかったそうだ。
本書は白洲正子の著作から88のお洒落に関する極意をまとめたもの。
どこから読んでも、いつやめてもかまわない。
彼女の所蔵していた着物の写真も豊富で楽しい。