
おしゃれの本を本屋さんの店頭で見かけると、自然に手が伸びる。
最近はおしゃれの本も多いが駄作も多い。
だいたい1冊1500円くらいはするから、外れるとがっかりするが、これは当たった。
「大人のシンプルベーシック」(鈴木尚子著、KADKAWA刊)
著者の鈴木尚子さんはデザイナーでもスタイリストでもなく、「クローゼットオーガナイザー」とか。
クローゼットオーガナイザーというのは顧客のクローゼットとワードローブを見てファッションをアドバイスする人とでも言うのだろうか。
イマイチ、仕事の内容は分かりにくいが、要はファッションアドバイザーなのだろう。
日本人では彼女しかいない職種と言うけれど、その辺はちょっとわからない。ただ、人とは違った肩書きを付けて注目を集める。差別化には成功していると思う。
本の内容は分かりやすい。
シンプルベーシックなファッションを勧める本はたくさんあるが、この本では、トップスではなく、ボトムスが着こなしの決め手になると説く。
トップスをあれこれと変えておしゃれだと思っている人は多い。でも、本当はいかに自分にあったボトムスを着こなすかでおしゃれは決まる。

で、ワードローブの軸となるのはきれいめの細身パンツ。
そこにトレンドで違うものが混じってもいいが、シーズンごとにボトムスを見直すのがコツだという。
人の骨格からストレート、ウェーブ、ナチュラルと分類し、それぞれに似合うボトムスを提案する。

着こなしのコツなども書かれているが、一貫して流れるベースは前述した通り。
あっという間に読めてしまうのが、不満ではあるが、それなりのヒントが貰える一冊。
よーし、私もボトムスをチェックしてみよう。